バンダイ 1/144 ミレニアム・ファルコン 製作記 #2
仮組
コックピットは3cm四方に満たない大きさです。それにしてもハンがいてくれてよかった。後ろにはフィンも乗船しています。キャノピーは強度を保つためなのか結構な厚みがあります。そのためなのかプロの作例ではクリアパーツの方は使わないようです。電飾が反射するのかもしれないですね。
嘴の一段落ち込んだ配管と臓物のパーツは三つだけで構成されています。これがすごいのはこれだけ細かいのにバリもなければパーティングラインも探してもわからないほどです。
ヘッドライトはモールドされています。この部分は第一作ではラジエターのカバーの様な網になっています。これとは反対側の嘴が今回の唯一の変更点となっているようです。
4連レーザー砲には穴が開いていませんので3mmのピンバイスで穴をあけました。こういうのは最初に道しるべとなる穴をカッターの刃で開けて置いた方がずれなくて巧くいきます。
右上のPGの写真のように1/144のレーザー砲は残念ながら立ちません。
ここがおかしいよファルコン2ーファルコンのレーザー砲はサバンナの草食系動物の目(敵を発見しやすくするため)のように上下で敵を攻撃するようになっています。これは戦闘上操縦手と連携しなければなりません。フォースの覚醒ではレーザー砲の軸が2段階式(PGの写真で分かるように本来は左右だけ)、すなわち左右はおろか上下まで動かせるようになっているのですが、フィンの操るレーザー砲の向きが室内では逆になっています。レンとフィンが初めてファルコンに乗り込んだ時にレーザー砲のターレットが最初から後ろの方を向いているので、砲身はフィンの足元の方を向いていなければならないですけどね。ここでも言いますがそもそもターレットが回るシーンなんか一度もない。
パイプのパーツはパーティングラインがほぼないので、カンナ掛けしている最中にポッキリ折っちゃう心配はありません。ゲートから切り離したらそのまま付けられます。
エンジンの排気の場所は最初から青のクリアになっています。この色合い結構好きです。そもそもこの場所は旧作においてはただの白なんですけどね。最初のスター・ウォーズがリニューアルのデジタル化された時に青に着色されています。ジェダイの帰還では第2デス・スター攻撃のシーンでは一瞬だけ少しピンクになったり青になったりしています。これも後から付け足したのかな?
まだありました。エンジンのクーラントのダボが変更されています。(普通こんなの金型代が嵩むので変更しないんですけどね。どのみち見えなくなるし)
ファルコン本体とベースをつなぐ軸は結構しつこいパーティングラインが見られました。降着装置にも普通にパーティぐラインが見られます。他のパーツと出来が違うのはバンダイにある最新式(特殊な)ではない普通の機械を使っているからだと思われます。特に飛行姿勢展示用のベースのランナーは浅いモールドや押しピン(エジェクタピンの痕)が多いことから外部に丸投げしているのかもしれませんね。他でできないことは自分でやって、誰でもできる(言い過ぎかな?)所は丸投げして、工場の維持費と人件費を削減するという形です。
それにしても降着装置のパーツは寄木細工のように組み立てる仕組みになっていまして、他のモデルメーカーでは見られない楽しみ方ができます。ただこの場所も問題なんですけどね。
ここがおかしいよファルコン3ー降着装置のスキー板と円盤が大き過ぎて垂直移動だけで本体に収納できないんです。先ほども”ない”と言いましたが、全作品通じて収納されるカットは存在しません。
右の写真はフォースの覚醒でフィンが初めて4連レーザー砲を扱うシーンなんですが、降着装置は上下移動だけで収まる大きさになっています???
結構重い本体を支えるためにバンダイがデフォルメしちゃったのかな?と考えるのは普通ですが、実は最初のスター・ウォーズでは五脚じゃなく、三脚なんですよね。数年の時を経て、ハンが五脚にしちゃったのかな?それにしてもこのパーツ、前述したように寄木細工で出来ていますので、結構強度があるんですよね。おそらく大きくする必要はないのではないかと思います。
考えられるのは人物を入れた実物大とCGあるいはプロップ(模型)で作られたファルコンの全体像の中での降着装置の収納部分の大きさのバランスが悪いためではないかと…。
前回でも文句を言いましたが、映画の撮影では昔からこういった事が普通に行われてきたんですよね。例えば身長を嵩上げするためのアップルボックス。キスシーンなどで重宝されたようです。ただ、モデラー泣かせであることは確かですね。今回は?今回もほとんどの人と同じように僕もここはスルーします。