バンダイ 1/144 ミレニアム・ファルコン 製作記 #1
下準備
今回の最大の目的はスター・ウォーズのプラモを作りたいという欲望を満たすものですが、自分なりの新たな挑戦をしてみたいと思います。それは電飾です。
これまで、カーモデルで簡単な電飾は行いましたが(子供時代にも麦級を使用したプラモデルはいくつか作ったと記憶しております)、本格的な電飾を行うのは今回が初めてです。で、新たに道具や部品を色々集めましたが、各々の説明はその都度してゆきたいと思っております。
ミレニアム・ファルコンのなぞ
製作に当たって映画などの資料をチェックしていたのですが、あることに気付いたのでそれを説明したいと思います。
黄色の矢印に注目してください。映画ではフットライトが隠されている丸い穴が存在しますが、1/144のプラモのボディにはありません。やっちゃったかなあと思いましたが、もう少し調べてみると…
実は最初のスター・ウォーズにおいては変な装飾がないツルリとしたボディなんですよね。寧ろ、前作がヒットするたびにファルコンの装飾が増えていったと考えるのが妥当だと思います。
ファインモールドの1/72と1/144、バンダイのPGである1/72のファルコンは全てこの第一作をもとに作られているのでフットライトの穴ぼこがないのは当然なのです。
それじゃあ仕方ないよねと、納得するのが普通です。プラモデルの世界ではバージョン替えの作品など経費節減のためちょっとした違いなど無視してデータをそのまま使い回すのはよくあることなんですよね。ものによってはほとんど違うものをそれらしくごまかす付属パーツを付けて売り出すこともよくあることなんです。
ただ、バンダイ版はフォースの覚醒の1/144が先ですし、1/72と金型を使いまわすわけにはいかないですからねえ~?
見てください。青い矢印の部分。フォースの覚醒も最後のジェダイもファルコンのセットを共わない、いわゆる飛行シーンにはフットライトの穴ぼこは存在せず、バンダイの1/144のプラモデルは映画に登場するファルコンを各種ダメージを除けば極めて忠実に再現しているのです。
しかし、人によっては飛行状態になると穴がふさがるんじゃないのという人もいるかと思いますが、穴があった形跡が見られないのはもとより、ファルコンは5作の映画を通じて降着装置の出し入れのシーンが一切ないのも明記しておきます。実はこのことも結構な問題なんですが、そのことについては後で説明します。
これはもうバンダイの問題ではなく、ルーカス・フイルムのスタッフの問題なのです。
加えて厄介なのは白の矢印で示した衝突防止灯の様な赤のライト群。これも第二作の帝国の逆襲から存在するもので、帝国の時はファルコンの巨大なセットが組まれていまして、このライトは突き出ている形ではっきりと存在します。ただ、飛行シーンではわかりません。
ディズニースター・ウォーズにおきましてはセットはもう搭乗口のスロープくらいなのかもしれません。赤ライトは一部を除き消灯されている時は見当たりません。ちなみに黄色矢印で示した小さなフットライトは何故かプラモデルにもモールドされています。
もっとひどい部分を紹介します。
左の写真はレイがレンと戦った後、レイとフィンを助けに来たチューバッカが運転するファルコン。ありえない部分からサーチライトが照射されています。ファルコンはくちばしの先にヘッドライトを持ち合わせていることは帝国の逆襲や最後のジェダイでさえ見られた光景なんですけどね。
右はその嘘を既成事実とするためにありえない場所でライトが点灯しています。日本の映画やドラマでもこういった事(撮影用ライトそのものを画面の中に入れてしまう行為)をする作品(照明技師とカメラマンが平然とやってしまう)を何度か見かけたというか、カメラの感度が飛躍的に向上する前はよく見られた光景です。
ちなみにこれらのシーンはCGであるはずなのでどんなコンセンサスがとられていたのか謎です。
ついでにもう一つ
ライトがあるはずの穴が排気口になってしまっています。これはもうやりたい放題です。
モデラー泣かせのこのような状況において、スター・ウォーズ模型の権化であるどろぼうひげさんは1/72のミレニアム・ファルコンのフットライトの穴の存在に関して悩んだ末に隠しライトとする(ボディを透けるほど薄く削り、内側からライトを点けると外側では存在し、消すとなかったことにする)方法を取っています。
いずれにしろ、僕の場合どこまで表現するかはまだ悩んでいるところです。